自家製餡

 

 

 

 

 

和菓子は餡が命だと言われます。

 

以前お客様から、あんこはどこで仕入れるんですか?と聞かれた事がありましたが、自家製です。

ここでは当店で行なっている、こし餡の作り方を紹介したいと思います。

時間のかかるこし餡作りは、商品としてお客様に渡されるまでの工程のうち、

占める割合は半分以上と言ってもいいくらい手間暇をかけます。

 

まずは北海道産の小豆を丁寧に水で洗います。

最近はきれいになりましたが、以前は洗った後の水が真っ黒になるほど汚れていました。

 

完璧に仕上げるために小豆の種類、新しい古い、水温、気温などにより煮詰める前に

一晩水につけ置きして皮を柔らかくする場合もあります。

そして小豆を煮詰めます。

沸騰近くにアクが出てきますので

取りのぞき、沸騰してきたら水を差し又煮詰めます。

          それを何度も繰り返し小豆の皮が爆ぜる寸前にザルに開け水でよく洗い流します。

 

せっかくの餡が、小豆の皮に含まれるタンニンによって渋みや苦味が出て、

餡の風味を悪くするからです。

水洗いした小豆を大鍋に戻し、再び強火、中火、弱火で煮詰めよく蒸らします。

煮詰まった小豆を機械ですりつぶし皮と呉に分け、皮は廃棄し呉を水に沈殿させアク抜きをします。

ここでもうひと手間!以前(10年くらい前)はこのまま使用していましたが、今はさらにもっと細かい目で2度漉しします。

 

 

いい餡を作るために手作業で時間をかけます。

この行程により、口溶けの良さが全く違うものになりました。

ザラつきのない品の良さがでたと思います。

呉が沈殿したら上水を捨て、また水を足し攪拌し呉の汚れを水に溶かします。

          これを数回繰り返すと上水が透明になってきます。

          きれいになった呉を絞り袋に入れ水を切ります。

 

 

圧力機で水分量約60%に絞ったら、生餡の完成です。

生庵と砂糖(当店は白ザラ糖100%)を混ぜ水を加えて強火で

煮詰め、目的の餡の硬さになったら終了です。

煮詰めた餡を専用の容器に移し冷まします。

その後空気を抜きラップし冷蔵庫で保管します。

 

 

 

 

 

 

 

 

大黒屋は昔から国産北海道小豆の自家製餡を使っております。

細心の注意を払い、いつも同じ餡ができるように今後も努めてまいります。      店主